2024/04/15 文献紹介
EMA文献班の徳竹雅之です。
新年度がはじまりましたね!
新たな気持ちで今年度もEMA文献班をよろしくお願いいたします
①Az
A, et al. Intradermal Sterile Water Injection: Safe and Effective Alternative
for Relief of Acute Renal Colic in the Emergency Department.
J Emerg Med. 2024 Feb;66(2):83-90.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.
腎疝痛には滅菌水皮内注射が効果的!
腎疝痛の疼痛管理に関しては、
「尿管結石の疼痛緩和にマグネシウム」→https://
「尿管結石の疼痛コントロールにデキサメタゾンを使用してみた」
さらに別の手段である「滅菌水の皮内注射」
2022年6月~
患者は滅菌水皮内注射群、ジクロフェナク筋注群、
なお、
滅菌水皮内注射とはなんぞ!? やり方は簡単です。
注射部位は最も疼痛を感じている部位の周囲4か所です。
なんと滅菌水皮内注射群は他の治療群に比較して、治療15分後~
レスキュー治療の必要性についても滅菌水皮内注射群は他の治療群
合併症もゼロ!
効果発現の機序は、
単施設での試験、
はやい!やすい!うまい!
まさかここまでの効果が期待できるとは驚きです。
②Kumar
M, et al. Tranexamic acid in upper gastrointestinal bleed in patients with
cirrhosis - a randomized controlled trial.
Hepatology. 2024
Mar 5. Epub ahead of print.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.
CTP
class B-
出血イベントに対するトラネキサム酸(TXA)の投与は、
ただし、重症消化管出血に限ると、大規模RCTであるHALT-
TXA投与について復習→https://www.
HALT-IT試験について復習→https://www.
消化管出血の原因や背景にはさまざまありますが、
CTP class BまたはCかつ発症から24時間以内の上部消化管出血を呈した6
患者はTXA投与群とプラセボ群にランダムに割り付けられました
TXAの投与方法はHALT-IT試験と同じで、
結果として、TXA群では5日以内の治療失敗(
出血源として食道静脈瘤が最多で標準的な治療が行われましたが、
しかし、
合併症として、
本研究の新規性は、
ただし、TXAの長期的な安全性(特に血栓症:
進行した肝硬変に合併した消化管出血に対する治療戦略の一手にな
今後の研究をみて再度判断したいと思います。
③Green
SM, et al. Use of Topical Anesthetics in the Management of Patients With Simple
Corneal Abrasions: Consensus Guidelines from the American College of Emergency
Physicians.
Ann Emerg Med. 2024 Feb 6:S0196-0644(24)00004-0.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.
点眼麻酔薬処方に関するACEPのガイドライン
救急医療の現場では、
従来、
しかし、最近のACEPによるガイドラインでは、
2024年に発表されたこのガイドラインは、
具体的には、患者が診断後の最初の24時間以内に、
処方量は1.5から2mLに制限し(例:
患者の疼痛を除去し、
鎮痛薬の無駄な投与を減らし、
今後の方向性として、
このガイドラインの発表は個人的には衝撃的で、
注意点として、日本の添付文書には「患者に渡さないこと」
角膜損傷に対して24時間の局所麻酔薬は安全そうだから処方しま
世界的にはこういう展開があって、
さて、どうなるのでしょうかね。
④Coccolini F, et al. Antibiotic
prophylaxis in trauma: Global Alliance for Infection in Surgery, Surgical
Infection Society Europe, World Surgical Infection Society, American
Association for the Surgery of Trauma, and World Society of Emergency Surgery
guidelines.
J Trauma Acute Care
Surg. 2024 Apr 1;96(4):674-682.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.
外傷の部位別、種類別(開放骨折や熱傷、動物咬傷)
推奨をぱらっと眺めて、