2019.05.17

横浜労災病院 救命救急センター

当科の特徴

【病院&部署名】  横浜労災病院 救命救急センター

【所在地】  横浜市港北区小机町3211(新幹線の新横浜駅から徒歩約10分)
(羽田空港からはバス利用で新横浜まで約30分)
病院の隣に日産スタジアム,徒歩5分で横浜アリーナがあります。

yokorou02写真は新横浜駅

【スタッフ&シニアレジデント数(女性医師数)】
スタッフ12人(救急専門医9人,女性2人),シニアレジデント4人(2015年度)
当センターは,日本救急医学会の救急科専門医指定施設,また日本集中治療医学会の集中治療専門医指定施設です。

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【年間救急車搬送件数&救急受診総数】
年間救急外来受診患者数 約27000人
内,救急車搬送患者総数 約6000人
内,心肺停止状態搬送患者総数 約300人
内,緊急入院となった患者総数 約8000人

【勤務体制】
完全二交代制 日勤8:15-17:00 夜勤17:00-9:00
一月あたり7日勤,7夜勤が基本勤務

【ICU,独自ベッドの有無】
救命ICU 4床,救命救急病棟17床,ER病棟(一泊経過観察入院床) 11床

後期研修カリキュラム

【①北米型ER医の養成】
基本的には北米型ER医を養成するためのコースです。

【②自分型研修プログラム】
1年間のうち半年間はER診療を、残りの半年間は院内の希望する科を選択できます。このためより診療範囲の広いER医を目指す方、将来救急専門医に加えてサブスペシャリティを持ちたい方(例:救急医+外科等)、初期研修で十分に学べなかった分野を学んでおきたい方(放射線科で読影力を磨きたい、形成外科でワンランク上級の縫合術を学びたい等)にとって、自分型の研修プログラムを実施することが可能です。
また将来救急医になりたい方はもちろん、ER型診療を通じて総合診療力を磨きたい、開業前のトレーニング、救急以外の専門を目指す過程で他科の研修をもう少ししておきたい、将来進みたい分野をしぼりきれていない方でも研修可能です。
プログラムは1年毎の契約更新で、最長3年間まで研修可能です。
その後はスタッフとして採用、もしくは希望する進路をサポートします。

※随時後期研修医を募集しています

カンファレンス/レクチャーの頻度と内容

毎日朝夕の勤務交代時に症例カンファレンスを、平日の夕に研修医へのfeed backとしてsmall group discussionを、またERカンファレンスを毎週水曜日に開催しています。ERカンファレンスではjournal club、M&M、放射線科との画像検討会等を行っています。

センター概要

【①真の北米型ER方式】
当院の救命救急センターは北米型ER方式をとる横浜市でトップレベルの救急医療機関です。ER診療に精通した救急医(ER医)が、来院方法にかかわらず全ての救急患者の初療を行い、その後は必要に応じて各科専門医と連携して診療を行います。これにより混雑したERであっても効率よくmultitaskを行い、さらには一見軽症にみえる重症・重篤患者の早期対応が可能となります(当院ではwalk-in患者の2.4 %,救急搬送患者の20.6 %が重症・重篤)。
またER方式をとる救命救急センターであることから症例は豊富で、さらには当院の地域性から比較的若年患者が多いという特徴があります。なお、一泊経過観察とCPA蘇生後等を除いて、当科では入院患者を担当していません。

【②災害診療】
当院は、地域災害拠点病院・神奈川県DMAT指定病院であり、災害診療にも力を注いでおり,希望者はDMAT隊員となることが可能です。また県外におけるドクターヘリ事業にも関与しており、一定の修練を経てフライトドクターとなることも可能です。さらには当院から国際援助を経験したスタッフもいます。

【③集中治療の修練】
当科では、救命センター内のICUを管理しています。前述のとおり、現在は一部の症例を除いて入院患者を担当しないOpen ICUの形式をとっていますが、集中治療を熟知したスタッフが多数いることから、初療だけでなくICU型救急の修練を行うこともできます。また希望者は集中治療専門医を取得することも可能です。
また希望者には、当院集中治療部の運営するClosed ICUのローテーションも可能で、当センターで研修後に集中治療部所属で研修を継続している方もいます。

【④研究・学会活動】
希望者には学会発表をサポートしていきます(強制はしません)。日本救急医学会や日本集中治療医学会等については勿論、近年ではICEM、PEMC、ACEM等の国際学会でも発表しています。また今年度は日本救急医学会の最優秀科学論文賞を受賞(Dr.大屋)しました。なお当センターはJEAN2参加施設です。

【⑤比較的ゆとりのある勤務】
一月あたり7日勤、7夜勤が基本勤務で、一週あたり40-50時間程度の拘束時間となっています。完全二交代制であることから、OnとOffがはっきりしており、女性医師や子育て世代にも働き易く、またJATECやAHA-ACLSのインストラクター等でOff the job trainingを充実させているスタッフも多数います。

学生実習もしくは研修医の見学は可能かその連絡先

随時受け付けています。病院ホームページの臨床研修を参照下さい。
・当院ホームページ:http://www.yokohamah.rofuku.go.jp/
・当科紹介:http://www.yokohamah.rofuku.go.jp/medical/center/emergency/
・救命救急センター後期研修の内容に関する問い合せ先:
 救命救急センター 救急災害医療部部長 中森 知毅 E-mail:tnakamori@mac.com

自己紹介

救命救急センター 副部長の大屋 聖郎です。初期研修の後,ICU型救急、ER型救急、米国短期留学を経て現在に至ります。いろいろなスタイルの救急医療を経験してきた中で、日本のER型救急を、また日本のEmergency physician のIdentityを、EMAのみなさんと共にここ横浜からも発信していきたいと思っています。当センターに興味のある方は、是非一度見学にいらして下さい。

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