2019.05.17

倉敷中央病院救命救急センター 救命救急センター

2013年4月に救命救急センターの指定を受けました。それに呼応するように、救急外来に軸足を置くER医、救急に精通した集中治療医、急性期外科医をめざす若手医師らが全国から集まってきています。

救命救急センターの設備には安全性・効率性を実現するためのさまざまな工夫が行われています。受診患者はトレーニングを受けた看護師により治療の優先順位を付けるトリアージが行われています。2千平方メートルの広い施設を患者さんの重症度によってゾーン分けし、それぞれに必要とされる医療をスムーズに行えるようにしました。また、同じ棟の2階には手術センター、4階には救急用ICUと病棟が設備されており、1階の救命救急センターからエレベーターで速やかに患者さんを搬送、適切な医療を提供できるようになっています。テキスト

当科の特徴

救命救急センター内には、ER、ICU、急性期外科、総合診療の4つのチームがあり、スタッフはそれぞれの専門性に軸足を置きながら診療にあたっています。したがって研修中は、ERでの初療に加えて、集中治療や外傷初療の基礎をそれぞれの専門家から学びながら幅広い知識を身につけていきます。

研修プログラムは日本救急医学会ER特別検討委員会のガイドラインを参考にしながら個別に作っていきます。ですから、「他の専門科もローテーションしてみたい」、「他の施設も見てみたい」などの意見は大歓迎です。

24時間365日いつでも専門科に相談できる体制が整っています。また、脳神経外科、脳卒中科、整形外科、形成外科、循環器内科、腎臓内科、小児科、感染症科と定期的にカンファレンスを行っており、救急外来での診断や処置に対するフィードバックが随時得られます。

週に一度、後期研修医を対象にスタッフからの講義が行われます。また、毎月1回のJournal clubを開催しており、毎月1名の後期研修医が担当となり初期研修医を交えて発表することで、最新の知識を勉強しています。

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研修カリキュラム

オーダーメイド研修。
救命救急センターを中心に各専門診療科と他施設の救命救急センターをローテーションする。
各々の目標設定に合わせてローテーション先を決める。

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研修内容

1.ERにおける救急患者の初療
2.重症救急患者の入院治療(主として救急ICUにおける)
3.地域のメディカルコントロール(MC)に関わる
MC指示医となりMC直接指示(On-Lineメディカルコントロール)を行う。
救急救命士の院内研修、あるいは消防機関主催の事後検証会に参加し、Off-Lineメディカルコントロールを行う。
4.地域住民の救急医療教育に関わる
市民向けの救命講習等の社会活動へ参加する。
5.災害医療に関わる
災害拠点病院の役割を理解し、災害時派遣チームの一員として活動する。
厚生労働省主催の災害医療従事者研修(DMAT研修を含む)、あるいは日本集団災害医学会セミナーを受講する。
6.救急診療におけるリーダーとなる
ERにおいて、救急複合重症病態(CPA、多発外傷、中毒など)に対して複数診療科医師のリーダー・コーディネーターとして診療を統括する。

センター概要

【概要】
・名称:公益財団法人 大原記念倉敷中央医療機構 倉敷中央病院 救命救急センター
 日本救急医学会専門医認定施設、日本集中治療医学会専門医研修施設、災害拠点病院(地域災害医療センター)
・所在地:岡山県倉敷市美和1-1-1
・救命救急センター長:福岡 敏雄(ふくおか としお)
・救急科主任部長:池上 徹則(いけがみ てつのり)
・Webサイト:http://www.kchnet.or.jp/for_resident/sr_QQ_2015.aspx

【スタッフ&シニアレジデント数(女性医師数)】
スタッフ14名(救急科10名、総合診療科4名)、後期研修医10名(救急科8名、総合診療科2名
2006年に1名の救急専従医からスタートした当センターは徐々に陣容が整ってきて、現在スタッフが14名になりました。また2009年から募集を開始した後期研修医も、初年度2名、次年度4名、昨年度5名、そして今年度4名が新たに研修を開始します。なお、後期研修医のうち8名は他施設での初期研修修了者で、5名は女性医師です。

【年間救急車搬送件数&救急受診総数】
2013年の年間総患者数は59,990人、救急車搬入は9,216台と全国でもトップクラスの規模で、研修期間中は日々多種多様な疾患を経験します。

【ICU、独自ベッドの有無】
1,161床(一般1,151床、第2種感染症10床)
救急ICU 8床、救急病床 12床、手術室 29室、ICU 8床、CCU 24床、NCU 8床、MFICU 6床、NICU 21床、GCU 30床、血管造影室 6室、PET-CT 2台、CT 6台、MRI 7台

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写真左:救急待合(一般救急受診の患者さん用)
写真中央:救急診察室裏(一般救急受診用)
写真右:救急観察室(救急車搬送)

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写真左:救急処置室(救急車搬送・重症用)
写真中央:救急CT
写真右:救急CT操作室

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写真左:救急車入口(南玄関東側)
写真中央:救急車車寄せ
写真右:救急ICU

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写真:救急病棟個室

学生実習、研修医見学の連絡先

池上 徹則(救急科主任部長):ti12627@kchnet.or.jp
いつでも見学を受け付けています! 学生の見学も大歓迎です。
後期研修医募集のHPも是非ご覧下さい。
http://www.kchnet.or.jp/for_resident/sr_QQ_2015.aspx