2019.07.07

EMA症例99:7月症例 74歳女性 異常行動

【症例】74歳女性
【現病歴】双極性障害の既往があり、15年来精神科(他院)の通院がある患者さん。
数日前から食事を食べた後にも関わらず「食事を食べていない」と言ったり、箸を持ったまま部屋の中を歩きまわったりするようになった。
受診当日,他人の家に入ろうとしたところを発見され、家族により救急外来へ連れてこられた。

【既往歴】
双極性障害、パーキンソン病、甲状腺機能低下症
【内服歴】
バルプロ酸 炭酸リチウム スボレキサント Lドパカルビドパ
アトルバスタチン エルカルチン チラーヂン

【バイタルサイン・身体所見】
BP116/65mmHg, HR 52/min, SpO2 98% (room air), BT 36.9℃, RR 10/min
E1V4M6 
目は閉じているが,問いかけに返事をしたり,指示に従ったりする
(という程度の反応であるため、詳細な脳神経所見は不明)
日付や場所は答えられない
瞳孔3㎜/3㎜
General appearance:痩せている、アルコール臭などの臭いはなし
頭部:外傷所見なし
顔面:眼瞼結膜蒼白なし、眼球結膜黄染なし
胸部:心雑音なし、呼吸音清
腹部:圧痛なし、膨満なし
四肢:上着を脱ごうとすると上肢の振戦あり

【検査所見】
■静脈血液ガス:
pH 7.42, PCO2 44.5 Torr, HCO3 28.5 mmol/L, BE 4.3 mmol/L, Hb 9.7 g/dL, Na 136 mmol/L, K 4.2 mmol/L, Cl 106 mmol/L,
Lac 0.6 mmol/L