2019.04.26

EMA症例94:2月番外編 深夜、あなたがトップを仕切る救命センターで停電発生!さぁ~どう動く?

ただいま深夜1時、救命救急センターでER当直中。

外は豪雨だったが、ERの患者数は変わらず今日も忙しい当直だった。

準夜勤の上級医も帰り、研修医2人と一緒に初療対応をしていた。

救急車搬入ブースでは、急性喉頭蓋炎のため気管挿管、人工呼吸管理をされ入院待ちの40代男性と、腹痛を訴え尿路結石が疑われている50代男性の計2名がおり、いずれも研修医が対応している。Walk inブースではインフルエンザが疑われている若年者数名が待合いで診察を待っている。

窓の外がピカッと光った後、落雷の激しい音が鳴った。

その直後、突然真っ暗になり、停電が発生!!

あなたがトップを仕切る救命救急センター、さぁ〜どう動く?

【状況付与】

病院:520床の地域中核病院で災害拠点病院である。

職員:ERに医師3人(あなたと研修医2人)、ICUに当直医(麻酔科医)1人

   当直看護師長、当直事務員は同じERにおり、ER看護師は6人いる。

   各病棟には看護師3人ずつがおり、ICUには6人の看護師がいる。

   院内にDMAT資格のある職員はいない。

患者:院内には420名の入院患者(ICUには10名)がいるが、詳細は不明。

   ERは上記の状況で混雑はしていない。手術中の患者はいない。

ライフライン:未確認、落雷で自家発電が作動しておらず、停電復旧の目処は不明。

建物:救命救急センター棟(棟内にICUあり)と入院病棟の2棟に入院患者がいる。

   防災センター棟(エネルギー棟)が同じ敷地内にある(いずれも免震構造)。

災害訓練:多数傷病者受け入れ訓練は1回/年で実施しているが、院内災害は初めて。