2020.01.17

EMA症例20:9月症例 48歳男性 - 痙攣、意識障害。これは難しい…

症例:48歳男性

主訴:気分不良、痙攣
現病歴:来院前日は深夜勤のため22時に仕事先へ向かった。
来院当日早朝5時頃勤務中に、気分不良と首から右上肢のぴくつきが約1分間あったため
近くの仲間に伝え当院救命救急センターへ救急搬送となった。
意識消失はなく、痙攣発作は初めて。

バイタルサイン:BP160/80mmHg, HR121/min, RR18/min, SpO2100%(RA), BT37.3℃
身体所見:GCS E4V5M6 痙攣はしていない。
頭頚部;瞳孔4.0/4.0mm,対光反射+/+、頸部bruit(-)
胸部;明らかな肺雑音・心雑音なし, リズム整
腹部;平坦・軟、腸雑音の異常なし、圧痛なし、bruit(-)
四肢;皮疹なし
神経;脳神経所見異常なし 四肢の筋力低下/感覚異常なし 指鼻試験異常なし 体幹失調なし

<続き>

既往歴:特になし。毎年健康診断は受けている。

社会歴:喫煙歴1ppd(1年前より禁煙)
    大酒家(普段は1人で飲むので詳細不明、ビール・泡盛を1日1瓶空ける事も?)
    軍雇用警備員(3交代制)
    両親と3人暮らし(食事はほとんど1人で外食)

ROS:特に体調不良なし。頭痛(-)、外傷歴(-)、悪心(-)、嘔吐(-)、下痢(-)、上気道症状(-)

動脈血ガス;pH7.375 / PCO239.5mmHg / PO251.1mmHg / HCO3-22.5mmol/L
/ Glu139mg/dl / Lac6.9mmol/L
血液検査;血算、BUN/Cr、肝酵素、電解質:正常範囲内
心電図;洞調律、QT延長など明らかな異常所見なし。
頭部単純CT;明らかな出血像(-)/梗塞像(-)/mass effect(-)

救急室での経過;その後数回、右上肢と首のぴくつき(屈曲)を繰り返した。
        昼過ぎ、右半身優位に上下肢屈曲させる全身性の痙攣出現。

救急での経過2;その後さらに全身性の痙攣発作を繰り返し、精査&全身管理目的に入院となった。