2020.01.17

EMA症例14:3月症例 30歳女性 - 腹部を刺され…

(2012年3月症例)

*今回はJATEC(外傷初期診療ガイドライン)に則り診療の手順を記載しています。JATECをあまりご存じない方は、ガイドラインを参考にしつつこの症例を眺めて頂くと理解が深まると思います。

症例 30歳女性

<救急隊からの情報>

M(Mechanism):飲酒中(ワインボトル半分ほど)に夫婦喧嘩となり、果物ナイフで自らの腹部を刺したとのことで救急要請。
I(Injury sites):右側腹部に2〜3cmの刺創あり。深さは不明。刃物は既に抜けた状態であった。
S(Signs):意識JCSⅠ-1R 血圧125/93mmHg 脈拍107/min 呼吸数 20回/min SpO2 99%(r/a)
T(Treatment):創部ガーゼ保護


A(Airway) open
B(Breathing):両側呼吸音に左右差なし、皮下気腫なし、胸郭動揺なし
SpO2 100%(r/a)
胸部Xp;明らかな異常陰影、皮下気腫、肺虚脱なし
C(Circulation):BP134/72mmHg, HR64/min, FAST;negative、創部からの活動性出血なし
D(Dysfunction of CNS):GCS15(E4V5M6) JCSⅠ-1R 涕泣状態で瞳孔所見取れず
E(Exprosure and Environmental control):BT36.7℃

創部および凶器の写真

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下記質問に解答してください。