2020.01.17

EMA症例12:1月症例 81歳女性 - 発熱、発疹

(2012年1月症例)

81歳 女性
【主訴】発熱 発疹
【現病歴】
普段は自宅で生活 身の回りのことは全て自立している.
■月●日 発熱し,同時に皮膚の発赤が出現. 普段から皮膚炎で近医皮膚科通院しており, これまでにも発熱時に皮疹が出ることが複数回あり, 本人はいつもと同様と捉えていた.
上気道症状なし. 消化器症状なし. 排尿時症状ないが, 尿量減少を自覚していた.
●+1日 近医受診し抗生剤等処方
●+2日 発熱続き、経口摂取減少したため救急外来受診

【来院時の写真】

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【既往歴】喘息(発作は長年なく現在治療なし)
【治療歴】
 アトピー性皮膚炎・湿疹:近医皮膚科に通院中
 ■-1月に 初発の痙攣発作(数秒~数10秒の強直性痙攣) があり、
神経内科にて入院精査するも原因不明であった
【生活歴】 喫煙:なし 飲酒:なし
【アレルギー】湿疹が出やすいが特定の原因なし
【家族歴】父:糖尿病 次男:喘息
【薬剤歴】
ステロイド軟膏(ロコイドクリーム他数種類):10数年来変更なく近医皮膚科で処方
■月●+1日(熱発で受診した近医にて下記処方)
 CDTR-PI(メイアクト), ピーエル(サラザック),プロナーゼ(エンピナース),
アセトアミノフェン

【バイタルサイン・身体所見】
体温 :39.6℃ 血圧:111/59mHg 脈拍:100/min SPO2:99%  呼吸数:20回/min
意識:清明 
顔面:浮腫(+)特に上眼瞼に優位  広範囲に紅斑認め、頬部・口周囲に落屑あり  
胸部:呼吸音clear 心音整
上肢:全体に紅斑(+) 
下腿:大腿~下腿にかけ広範囲に紅斑(+) 下腿は紫斑・紅斑が混在している

■血液所見
WBC 11000/μl CRP 6.73 mg/dl BUN 16.2 mg/dl Cr0.84 mg/dl
ALP 513 U/l γGTP 142 U/l AST 92 U/l ALT 53 U/l LD 664 U/l

さて、ここまでで何を考え、どんな検査・マネージメントをしましょうか?