2020.09.17
EMA症例113:9月症例 83歳女性 左膝の痛み
【症例】83歳女性
【主訴】左膝の痛み
【現病歴】乗用車から降りるときに、足の踏ん張りが効かずに転倒した。その際、膝をついた訳ではないが、それから左膝の痛みが出現し歩けないとのことで、家族に連れられて独歩で来院した。診察室には車椅子で入室した。
【既往歴】高血圧、右大腿骨頸部骨折術後
【薬剤歴】アムロジピンベシル酸塩
【ADL】
着替:自己で行える
食事:自己で行える
移動:杖歩行
排泄:自己で行える
入浴:自己で行える
【現症】GCS15(E4V5M6)、血圧146/75mmHg、脈拍80/min、呼吸数16/min、体温36.7℃、SpO2 97%(room air)
【身体所見】
左膝:腓骨頭の圧痛なし、膝蓋骨単独の圧痛なし、90°屈曲は問題なく可能、膝関節軸方向への荷重は問題なし、腫脹や打撲痕なし
左大腿部:腫脹変形なし、内反ストレスで軽度疼痛あり
左股関節:屈曲で「膝が痛い」と痛みのためそれ以上屈曲できず、軸方向への圧迫では股関節の痛みを訴えるも再現性なし
左膝の単純X線写真では明らかな骨折所見はなかった。
両股関節単純X線写真を示す。