2020.08.14

EMA症例112:8月症例 50歳女性 左示指挫創

 あなたはとある二次救急病院の救急外来で夜勤中です。外科は当直していますが手術中です。整形外科はオンコール対応可ですが別件で手術中です。形成外科のオンコール対応はありません。救急隊から傷病者の受け入れ要請です。

【症例】50歳女性
【主訴】左示指挫創
【現病歴】
 ADL自立、パン工場勤務。梱包用の段ボールを閉じる機械に指が挟まれて受傷。現場で受傷部はガーゼと包帯で圧迫され出血は止まっているようであり、救急隊は創傷部を確認していない。
【既往歴】高血圧
【内服薬】アムロジピン5mg
【アレルギー】なし
【バイタルサイン】
 GCS E4V5M6 BP 130/80mmHg HR 60bpm RR 16/min SpO2 99%(RA) BT 36.5℃
【身体所見】
 General appearance: 良好
 左示指はDIP以遠で切断(下図参照)。切断された指尖部は爪がついた状態で持参。
 その他の外傷なし。レントゲン写真で骨折はみられない。

 Digital block を行い、縫合することにしました。

 
▲図1 受傷部(左)と切断端(右)