2024.09.04
EMA症例159:9月症例 58歳 男性 主訴:嘔吐、視力障害
ある救命センターで初期研修医1名、後期研修医1名とともに救急外来の当直業務を行っています。縫合を要する頭部挫創や緊急上部消化管内視鏡予定の吐血患者がいますが、混雑はしていません。午前3時ごろ、救急車で次のような患者が搬送されてきました。
年齢・性別 58歳 男性
主訴:嘔吐、視力障害
現病歴:
1週間ほど前より食事摂取が不良になっていた。前日の朝より5回ほど嘔吐があり、来院当日、テレビを見ながら休んでいると急に眼が見えづらくなった。同居している父親より呂律が回っていないような様子もあり救急要請となった。
アレルギー:なし
既往歴:アルコール依存症、高血圧
薬歴:
オルメサルタン10㎎ 1錠分1朝食後
アムロジピン5㎎ 1錠分1朝食後
ドキサゾシン2㎎ 1錠分1朝食後
嗜好歴:喫煙 20本/日×40年間 飲酒 1Lの焼酎を3日で消費
最終摂食:前日の23時
バイタルサイン:
気道:開通
呼吸:呼吸回数36/min、SpO2 97%(R.A.)
循環:心拍数104bpm、血圧159/113mmHg
意識:GCS 13(E3V4M6)
体温:腋窩温36.3度
理学所見:
頭頸部:眼瞼結膜蒼白なし 球結膜黄染なし 甲状腺腫大圧痛なし
胸部:呼吸音 清 左右差なし 心音 整 雑音なし
腹部:平坦 軟 圧痛なし
神経: 瞳孔4-/4-(ともに光覚なし) その他の脳神経学的異常なし
四肢麻痺なし 筋力低下なし