2023.06.21

EMA症例144:6月症例 30歳代 男性 主訴:意識障害

6月の朝,あなたは救命センターでリーダーとして日勤中です。ERには救急医が複数名いて,各専門診療科には必要時にコンサルトできる体制です。
いつも通り,救急車は断続的にやってきます。またホットラインが鳴り,意識障害の患者が搬送されてきました。

30歳代・男性
主訴:意識障害
現病歴:
集合住宅の外で,座り込んでいるところを通行人が発見し救急要請。
近くに本人のものらしき車があり,チューハイや日本酒を飲んだ痕を救急隊が確認している。

アレルギー:不明
既往歴:本人曰く特になし
薬歴:不明

バイタルサイン:
気道:開通
呼吸:呼吸回数 20/min,SpO2 96%(R.A.)
循環:心拍数 85bpm,血圧 150/90mmHg
意識:GCS 13(E3V4M6)
体温:腋窩温36.0度

理学所見:
瞳孔3mm/3mm 対光反射+/+
アルコール臭あり
頭頸部:明らかな外傷痕なし
胸部:呼吸音クリア
腹部:平坦 軟 圧痛なし
四肢:粗大な麻痺なし
皮膚:発汗なし 紅潮なし