2021.10.12

EMA症例126:10月症例 21歳男性(ウガンダ人)胸痛

【症例】21歳男性(ウガンダ人)

【主訴】胸痛

【現病歴】
受診日の午後から胸部の痛みを自覚。痛みの程度がどんどん強くなり,激痛となったため救急要請。
痛みの部位は左右前胸部の広い範囲で,心窩部にも広がる。
以前から同様の痛みを自覚することがあり,入院歴もある。
10年以上日本で生活しており,最近の渡航歴なし。
咳はないが,呼吸の苦しい感じはある。
嘔吐なし。
熱は測っていない。

【既往歴】鎌状赤血球症,右鎖骨骨折術後

【内服】不明

【来院時所見】
受け答えは可能だが,痛みのために苦悶様
体温 38.7度,血圧 146/64mmHg,脈拍 71回/分,呼吸数24回/分,SpO2 92%(室内気),
GCS E4V4M6(痛みのためはっきり答えてくれない)
眼瞼結膜:軽度貧血 眼球結膜:黄染なし
胸部:局在ははっきりせず全体に自発痛を訴える
   呼吸音清 左右差なし 心音整 心雑音なし
腹部:平坦 心窩部に軽度圧痛 筋性防御なし
四肢:浮腫なし

■心電図:正常範囲

■胸部レントゲン: