2019.12.02

EMA Journal Club 第1回 質問3の解説

JCを行うメリット、デメリット

 ジャーナルクラブ開催までの一連の流れを示そう。

 発表者はまず、①文献を選び、②前述のように批判的吟味を行い、③その結果をどのように臨床に活かすか(活かせるか)、考える。そして、④情報共有のための場を設け、参加者の前で、上記内容について発表する。

 この際に選ぶ文献は、ひとつでも、複数でも構わない。目的とする対象を扱う複数の文献を選び出し、比較することで、その分野の背景を掴むことができ、より内容の吟味がしやすくなるだろう。

 以下に、ジャーナルクラブを行うことで生じうるメリット、デメリットを示す。

【メリット】

・ 最新の文献の知識を得られる

・ その分野のトピックを掴むことができる

・ 知識の共有化が図れる

・ ディスカッションを通じて文献をさらに吟味することができる

・ (発表者)注目すべき文献を選び出す力がつく

・ (発表者)論文の内容を吟味し、深く読む習慣がつけられる

・ (参加者)効率よく文献の内容を知ることができる

【デメリット】

・ ジャーナルクラブのみでは知識のアップデートは不十分

・ 批判的吟味をおろそかにすると、結果があたかも正しいかのように参加者に伝わってしまう

・ 準備・参加による時間的拘束

・ (参加者)受け身になりがち