2020.05.26

COVID-19 肺エコーまとめ

Convissar D et al. Application of Lung Ultrasound during the COVID-19 Pandemic: A Narrative Review.
Anesth Analg. 2020 [Epub ahed of print]
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/32366774

COVID-19患者の評価で胸部レントゲンやCTを撮りたいけれど、感染対策の面でどうしよう…ということはよくありますよね。その点どんどん小型化しているエコーなら消毒も比較的容易で繰り返し使えますし、通信を利用したリアルタイムの情報共有も容易になってきています。できれば有効活用したいですよね!

COVID-19患者への肺エコーのnarrative reviewを紹介します。
COVID-19に特化した所見があるわけではないですが、
ウイルス性肺炎に関連した所見として「胸膜の不整な肥厚、Bライン、(胸膜下の)コンソリデーション、エアーブロンコグラム」辺りに注目している報告が多いようです。本文にはそれぞれの所見について動画のリンクもありますので、ぜひご覧ください。

筆者らが言及している肺エコーのCOVID-19患者への応用方法は、
・新たなコンソリデーションやエアーブロンコグラムが出現した際に細菌性肺炎の合併を疑う
・背側のコンソリデーションが増えてきたら腹臥位療法導入を考慮する
・Bラインが減ってAラインが見えてきたら回復してきていると評価する
などです。

近年肺エコーが普及してきています。COVID-19に特異的な使い方があるというわけではないですが、まだ肺エコーに慣れていない方はこれを機に勉強してみてはいかがでしょうか。