2020.04.24

SARS-CoV-2感染者の上気道標本と検体中のウイルス量

Zou L, Ruan F, Huang M, et al. SARS-CoV-2 Viral Load in Upper Respiratory Specimens of Infected Patients [published online ahead of print, 2020 Feb 19]. N Engl J Med. 2020

https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/32074444

短い論文(CORRESPONDENCE)ですが感染管理やフォローアップに影響する可能性のある重要な情報です。

中国広東省珠海のSARS-CoV-2患者18人(男性9人と女性9人、年齢の中央値59歳)から採取した鼻腔・咽頭スワブ各72検体中のウイルス量を測定し、グラフで示しています。

本研究から
咽頭よりも鼻腔で検出されるウイルス量の方が多いこと
発症初期から約14日間程度はウイルスが検出されること
がわかります。

この結果をうけて本邦でも国立感染症研究所発表の「検体採取・輸送マニュアル」が改定されています。
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/2484-idsc/9325-manual.html