中耳炎
- Spiro DM, et al. Wait-and-See Prescription for the Treatment of Acute Otitis Media – A Randomized Controlled Trial. JAMA Sept 13 2006; 296 (10): 235. いわゆる中耳炎のWASPですね。中耳炎にはすぐに抗生剤、ではなくてWait & Seeをしてみたら。。。救急外来で6ヶ月から12歳児の急性中耳炎の診断で、いつも通りの抗生剤処方群とWASP群(お母さんに2日経っても良くならなかったら処方の抗生剤を薬局でもらう)群にランダム化。両者の発熱、耳痛、外来再受診率に有意差はなかったが、抗生剤の処方率が62% vs 13%だった。6ヶ月以降の急性中耳炎へのルーチーンの 抗生剤投与に疑問を投げかけた。
Pediatric Fever
- Baker MD, Bell LM, & Avner JR. Out patient Management Without Antibiotics of Fever in Selected Infants. NEJM Vol 329 pp 1437-1441, 1993. 子どもってすぐに熱を出す。でも数ヶ月までは出さないはずだったよね。3,4ヶ月になればすこし人間らしくてsickかどうかだいたいわかる。1ヶ月児までは例外なくsepsisワークアップで入院。じゃあその間はどうしたらいいの?という疑問へ答えてくれるのが、いわゆるフィラデルフィア クライテリア。臨床的疑問に答えてくれる素晴らしいスタディ。対象は29-60日児で見ためオッケー。白血球数、尿検査、ルンバール、胸部X線でSBI (Serious Bacterial Infection)のスクリーニング。引っかからない児童は家に帰して24時間以内にフォロー。陰性的中率は97%だったというから、なかなかのもの。
- Baskin MN, O’Rourke EJ, & Fleisher GR. Outpatient Treatment of Febrile Infants 28 to 89 Days of Age With Intramuscular Administration of Ceftriaxone. Journal of Pediatrics vol 120 pp 22-27 1992. フィラデルフィアCHOPには負けられないぞとボストン小児のBaskin先生とゴッドファーザーFleisher。このBostonクライテリアの対象は28-89日児と3ヶ月まで。SBIのスクリーニング内容は数字以外はほぼ同じ、スクリーニング陰性患者にはロセフィン一発うって24時間以内にフォロー。陰性的中率は95%とほぼ同じ結果。ボストン小児の僕はこっちを使ってます。
- Jaskiewicz JA, et al: Febrile Infants at Low Risk for Serious Bacterial Infection — An Appraisal of the Rochester Criteria and Implications for Management. Febrile Infant Collaborative Study Group. Pediatrics 1994 Sep;94(3):390-6. もひとつおまけにロチェスタークライテリア。全米では一番使われているとのことだけど、SBIのスクリーニングにルンバールと胸部X線はなし(だから人気あるのか)。対象は0-60日児。陰性的中率は99%というけど、ルンバールしないのはねー。3ヶ月以下は簡単だからやっといた方がいい気がしますけど。
- Lee GM & Harper MB. Risk of Bacteremia for Febrile Young Children in the Post-Haemophilus Influenzae Type-B Era. Archives of Pediatric and Adolescent Medicine Vol 152 pp 624-8 1998 Jul. もういっちょ、ボストン小児より。日本もHibがやっと始まったようなので、このようなPost Hib時代(Hibはほぼ絶滅にできるか?)に突入できるかもしれません。対象は3-36月児童で発熱、とくに感染源なしで、occult bacteremiaのリスク。そのうち血培養性は1.6%、白血球 > 15,000と好中球数 > 10,000がリスクだった。肺炎球菌ワクチン3回打っていれば、採血なし。それ以下なら採血、血培して上記をチェックというのが一つの方法。しかしワクチンのHerd Immunity効果を期待するには時間がかかるでしょうから、すぐには日本で応用はできないかもしれませんね。
- Bachur R, Perry H, & Harper MB. Occult Pneumonias: Empiric Chest Radiographs in Febrile Children with Leukocytosis. Annals of Emergency Medicine Vol 33 No 2 pp 166-73 1999 Feb. すいません、もうひとつだけボストン小児のBachur先生。Occult Pneumoniaって効いたことがありますか。この研究によると5歳以下で39度以上の発熱、ほかに感染源なし。呼吸器症状がなくても白血球 > 20,oooだと最低で19-34%に肺炎像が。こんな患者群にはルーチンでX線とりましょうという結論。
- Rizos JD, et al. The Disposition of Children with Croup Treated with Racemic Epinephrine and Dexamethasone in the Emergency Department. J Emerg Med. 1998 Jul-Aug;16(4):535-9. クループ患者にエピ吸入とデカドロン筋注。2時間観察してstridorとretractionなければ退院しても91%は大丈夫だった。
- Greenes DS & Harper MB. Low Risk of Bacteremia in Febrile Children with Recognizable Viral Syndromes. Pediatric Infectious Disease Vol 18 No 3 pp 258-61 1999 Mar. 子どもの発熱にどこまで血培とるの?という疑問への答え。3-36ヶ月児で発熱(39度以上)、しかしクループ、水疱瘡、細気管支炎があり、他の原因なければ、血培陽性0.2%のみ。これらのグループは血培いりません。ただし上気道炎とか胃腸炎とかではだめですよ。
- Poehling KA, et al. Invasive Pneumococcal Disease Among Infants Before and After Introduction of Pneumococcal Conjugate Vaccine. JAMA. 2006 Apr 12;295(14):1668-74. 肺炎球菌ワクチン使用前、使用後の時代のお話。米国では2ヶ月ー2歳にうちます。使用後の時代になると、肺炎球菌による菌血症、肺炎、髄膜炎、関節炎/骨髄炎が、ワクチン打つには若すぎる3ヶ月以下の子どもでも40%も減少。日本でも早く広まるといいですね。
Head Trauma
- Palchak MJ, et al. A Decision Rule for Identifying Children at Low Risk for Brain Injuries After Blunt Head Trauma. Ann Emerg Med Oct 2003; 42 (4): 492 – 506. 18歳以下の小児の頭部外傷。24oo人の頭部外傷患者をしらべて、CTで異常所見または重大な外傷性脳損傷(TBI)の予測因子を調べた。CT所見ありの99%で、TBIの100%で、意識障害、頭蓋骨骨折の所見、嘔吐、2歳以下で頭蓋血腫のいずれかがあった。Lancetの2009 1o月号に前向き検討が出ました。
- Kuppermann N, et al: Identification of Children at very low risk of Clinically-Important Brain Injuries After Head Trauma: a prospective cohort study. Lancet 2009 Oct 3;374(9696):1160-70. 出来立てほやほやの必読スタディ。ついに出ましたPECARN Netより待望の前向き検討です!UC Davisいい仕事してます。低リスク群、GCS 14,15での頭部外傷小児42,ooo例において臨床的に重要な外傷性脳損傷b“ci-TBI” (ここが少しキーですが。臨床的にはオッケーでも、日本では許されないCT所見陽性なんかは含まれない)を予測するルールを開発。2歳以下で陰性的中率100%、2歳以上で99.5%と驚異的。内容は実物読んでください。頭部CTで500回から1000回に1回は致命的な悪性腫瘍を起こすといいますから。大事です。






![EM Alliance Cast RSS feed [EM Alliance Cast RSS]](/wp/wp-content/uploads/2010/10/EMAllianceCastBanner.jpg)
Pingback: 小児救急あつめました。 « EMalliance Blog